ガーシュウィンの代表作「ラプソディ・イン・ブルー」は、有名な曲です。1924年に書かれたこの曲は、ジャズやポップスの指揮者ポール・ホワイトマンからの依頼で、ガーシュウィンがたった2週間で作り上げたそうです。オーケストレーション（楽曲の編曲）は、当時ホワイトマン楽団のアレンジャーをしていたグローフェが手がけ、最初にジャズ・バンド版が完成しました。後に何度も改訂が行われ、現在聴かれるオーケストラ版などが生まれました。この録音では、最初のジャズ・バンド版が演奏されており、“シンフォニックジャズ”としての魅力が感じられます。また、ロシアのピアニスト、ゲルシュタインは、14歳でバークリー音楽院に留学し、ジャズを学んだ後にクラシックに戻ったというユニークな経歴を持っています。このアルバムでは、ガーシュウィンに関連する曲を超絶技巧で美しく演奏しており、楽しいアルバムに仕上がっています。
