この号では、グローバリゼーションの新たな段階とBRICsの台頭について詳しく取り上げられています。
まずは巻頭言の小阪隆秀さんのコメントから。多国籍企業の世界的な再編と輸出加工貿易について触れられています。具体的には、マキラドーラと珠江デルタの比較分析が行われています。
また、上田慧さんによる成長と危機のなかのロシア企業社会についての研究もあります。新興市場と比較企業研究を通じて、ロシア企業の現状が明らかにされています。
さらに、石上悦朗さんがインド産業発展における二つの傾向について解説しています。インフォーマル化とグローバル化についての考察があります。
そして、富野貴弘さんが日本自動車メーカーの生産戦略比較について論じています。時間をめぐる競争に焦点を当て、日本の自動車メーカーの戦略について考えさせられます。
第2特集では、企業の社会性を問う市民的CSR論についての基礎視角が紹介されています。中村共一さんが資本主義の「社会的責任」について解説しています。
また、重本直利さんが歴史的視点からCSRを捉える視点を提供しています。企業が強制連行や過去の責任とどう向き合うべきかについて考えさせられます。アソシエーティブ・アプローチの歴史的な生成と展開について興味深い内容です。
明泰淑さんによる韓国の企業福祉制度の現状と課題についての研究もあります。韓国の企業福祉制度について知ることができます。
最後に、馬頭忠治さんと藤原隆信さんによる『NPOと社会的企業の経営学』や赤羽新太郎さんらの『グローバリゼーションと経営学』についての書評もあります。
今回は「比較経営研究 第３４号 グローバリゼーションとＢＲＩＣｓ」の内容をご紹介しました。グローバリゼーションの新たな段階やBRICsの台頭について学ぶことができる興味深い号です。ぜひチェックしてみてください！
