中央ユーラシア文化事典は、モンゴル高原から黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス、チベット高原に至る広大な地域を指す辞典だよ。この地域は、隣接する東・南・西アジア、東ヨーロッパ地域との交流・対抗を繰り返してきたんだ。厳しい自然環境に適応した草原の遊牧民と、オアシスの定住民たちが育んできた歴史・文化、多彩な魅力を全16章、318項目で解説しているんだよ。13・14世紀に中央ユーラシアを統合した騎馬軍団「モンゴル帝国」が崩壊した後は、西のロシア帝国と東の清朝の支配下に組み込まれ、帝国の周縁に位置付けられたんだ。1991年のソ連解体後、自らの文化的なアイデンティティを再生させる動きが始まったよ。近代化やグローバル化の波も押し寄せる中、史料の閲覧や現地調査、現地の研究者との共同研究が可能になったんだ。この事典は、地域の基層文化に焦点を当て、多くの専門家の協力を得て最新の研究知見を読者に提供することを目指しているんだよ。