「さまよえるハプスブルク 捕虜たちが見た帝国の崩壊」という本は、多民族帝国であるハプスブルク帝国の崩壊と国民国家の成立について、捕虜となった兵士たちの視点から描かれています。第一次世界大戦の対ロシア戦線で捕まった200万人以上の兵士たちの回想録や外交文書をもとに、彼らが祖国を失い極東をさまよった様子や帝国崩壊の現場が詳細に描かれています。
本書では、捕虜たちが見た世界から帝国と国民国家を再考する試みがなされています。内容は以下のように分かれています。
第1章では、ユーラシアの捕虜収容所群島について述べられています。戦場で戦った兵士たちの姿や敗走の様子などが描かれています。
第2章では、日本の中でのハプスブルク帝国について語られています。カイゼリン・エリーザベト号や姫路への収容など、日本での捕虜生活が詳細に描かれています。
第3章では、中立国である中国のハプスブルク公館について述べられています。天…(続きは文章内に記載されていませんでした)
この本は、ハプスブルク帝国の崩壊と国民国家の成立について、捕虜たちの視点から描かれているため、歴史や国際関係に興味のある方にとって興味深い内容となっています。